「感覚値の報告」から「観測可能な数字」へ。東海理化が新しい営業パートナーに求めたもの
日本で初めてスマートキーのシステムを開発した、株式会社東海理化。世界トップシェアクラスの自動車部品を手がける同社が、「人が手掛けないことこそやる」という創業の精神のもとに立ち上げた新規事業が、車両管理システム「Bqey(ビーキー)」です。
リリースから3年余りで650社以上に導入され、2023年度グッドデザイン賞も受賞。しかし、事業をさらに拡大していくフェーズで直面したのは、多くのSaaS事業者が経験する「新規接点の量と質をどう伸ばすか」という壁でした。
以前から外部パートナーにSDRを委託されていた同社が、なぜ委託先の切り替えを検討し、複数社の比較のなかでCOELUを選ばれたのか。そして実際に伴走が始まってから、社内の意思決定はどう変わったのか。率直にお話をうかがいました。(取材・文:COELU広報チーム)
1. 「人が手掛けないことこそやる」——自動車部品メーカーが車両管理システムを手がける理由
まずは、東海理化という会社について。私たちが日々当たり前に触れている「車の中のあの部分」の多くを、同社が手がけています。
——御社について、事業内容について教えてください。
東海理化は1948年設立、愛知県に本社を構える自動車部品メーカーです。車載用スイッチやシートベルト、シフトレバーなど車に乗る人が手で触れる製品を主に製造しており、日本で初めてスマートキーのシステムを開発するなど、世界トップシェアクラスの製品も有しています。「人が手掛けないことこそやる」を創業の精神に、自動車部品以外の領域にも挑戦しており、車両管理システムBqey(ビーキー)はその一つです。
2. 650社以上が導入。Bqeyが解く「見に行く・探す・追う」の負担
「同じ課題を抱える企業は他にもいるはず」——自社の困りごとから生まれたプロダクトは、リリースから3年余りで650社以上へ。自動車部品メーカーだからこそ実現できる機能が、他のSaaSにはない強みになっています。
——紹介できる実績がございましたら教えてください。
2022年4月にリリースした「Bqey」は、アルコールチェック義務化の流れも受けて650社以上に導入されています。本サービスは、自社で多くの社用車を抱え、利用や管理の手間に悩んでいた経験から生まれました。「同じ課題を抱える企業は他にも多いはず」という想いから開発され、その実用性が評価され2023年度グッドデザイン賞を受賞しています。
アルコールチェックや運転日報、車両予約、免許証期限などをクラウドで一元管理できるほか、スマホで施錠・解錠ができるデジタルキーや、飲酒運転を物理的に防ぐアルコール・インターロックなど、当社の自動車部品メーカーとしての技術力を活かした機能も搭載しています。
——どういう企業のどういう課題を解決できるのでしょうか。
社用車を多く保有する企業が抱える、拠点ごとの管理の手間や法令遵守の負担を解決するシステムです。「見に行く・探す・追う」といった管理者の膨大な負担を減らし、コンプライアンス対応と業務効率化を同時に実現します。
社用車を運用する企業にとって、車検切れの防止はもちろん、アルコールチェックや運転日報の記録など、道路交通法で定められた業務への対応は欠かせません。しかし、多くの企業様とお話しする中で、「拠点ごとに紙やExcelで管理されているため、本部が全社の実施状況をリアルタイムで把握しきれない」というお悩みをよく耳にします。こうした状況を手作業で確認・管理しようとすると、管理者に大きな負担がかかります。
Bqeyは、スマートフォンのデジタルキーによって物理的な鍵の受け渡しを不要にし、車両予約から施解錠の記録までを効率化します。さらに、義務化されているアルコールチェックや運転日報の記録、見落としがちな運転免許証の有効期限まで、クラウド上で一元管理できます。未記入・未提出の人だけをダッシュボード上で把握でき、対象者にはリマインドを通知するため、管理者が各拠点の状況を一つひとつ確認して回る必要もありません。
保有台数が多い企業ほど、日々の管理負荷は大きくなります。Bqeyは、管理業務のムダを削減しながら、法令遵守に必要な業務と証跡管理を行える環境を提供します。
3. 感覚値の報告、通話録音なし。PDCAが回らなかった前任体制
ここからは、営業支援を外部に委託するに至った背景について。東海理化様は、COELUが初めての外部パートナーではありませんでした。だからこそ、比較の目線は厳しいものでした。
——今回、営業コンサル・営業代行を依頼しようと思われた理由や背景を教えていただけますか?
以前も外部にSDRをお願いしていたのですが、報告が感覚値の話に寄りがちで、通話録音もいただけず、PDCAが回りづらいという課題がありました。ノウハウも蓄積できなかったので、委託先の切り替えを検討し始めたのが背景です。
【編集部注/POINT】
外部委託でよく起きるのが、「営業プロセスがブラックボックスになる」という状態です。何件架電し、どんなトークで、なぜ断られたのか——この一次情報が返ってこないと、改善のサイクルは委託先の中だけで閉じてしまい、発注側には何も残りません。COELUが通話録音とレポートを標準で開示しているのは、支援期間が終わったあとに「ノウハウが御社に残っているかどうか」までを成果と考えているからです。
4. 決め手は「我々ならこれくらい動けます」という具体性
複数社の比較検討。そのなかで最終的にご判断いただいたポイントは、意外なほどシンプルなものでした。
——今回複数社を比較検討されていたとお聞きしていますが、その中で弊社に依頼してくださった理由を教えていただけますか?
もともと外部パートナーにSDRのご支援をいただいていたのですが、自社のCRM上での架電で入力項目も複数あったこともあり、架電数が思うように積み上がらず、行動量が担保されないという課題がありました。そこに対して「我々ならこれくらい動けます、こういうやり方で進められます」と具体的にご提案いただけたことが決め手でした。
【編集部注/POINT】
クライアントのCRMに直接入力しながら架電する体制は、入力項目が多いほど1件あたりの所要時間が伸び、行動量が落ちやすくなります。COELUでは提案の段階で、この運用負荷を織り込んだうえで「実際に何件動けるか」を数字で提示します。やってみないと分からない、とは言いません。
5. 「定例に出ると、なんだかすっきりする」——週1回30分で変わったこと
支援開始後の実際の運用について。週1回30分という限られた時間で、何が起きているのか。
——今回の営業支援に関して、ご満足いただけておりますでしょうか?
はい、非常に満足しています。定例に参加すると、なんだかすっきりするんですよ。週1回30分で数字にまとめて持ってきてくださるので、こちらも見て「なるほどね」となる。納得度がすごく高いです。
あとは、こちらからお願いする前にご提案をくださる。直近でも、新規のターゲット先へのアプローチに対して「従業員レンジでセグメントして検証していきます」と先に提案してくださいました。
レポートも、ミーティングに出ていなくても見れば分かりますし、ちゃんと事実を元にしたものになっている。数値化して観測可能な形にしてくださるのは、我々が分析する上でも非常にありがたいです。
【編集部注/POINT】
「定例に出ていない人が読んでも分かるレポート」は、事業責任者の方にとって想像以上に効きます。上申・社内共有のたびに資料を作り直す必要がなくなり、意思決定の場に一次データがそのまま乗るからです。COELUは「良く見せるための加工」を最大のタブーとしており、うまくいっていない数字も含めてそのまま開示しています。

6. 「外部に営業を任せるのは不安」への、率直な答え
外部に営業を委託する際、多くの企業が抱く不安。それを東海理化様はどう見ているのか、率直にうかがいました。
——弊社の印象をお聞かせいただけますか?
情熱や熱量で言うと、今までお会いした企業の中でも一番高かったなと思っています。発言だけではなく行動で示してくれて、なおかつ管理側と現場のギャップが少ない点も好印象でした。
営業代行に近いお仕事だと、一度リレーションができるとマネージャー層が出てこなくなることがほとんどだと思うんですが、通話録音も送ってくださるので、現場がどんなトークで話されているかも分かる。
外部に営業をお任せするのは不安、という企業さんも多いと思うのですが、「いやいや、全然そんなことないよ」というのが正直な実感です。
——弊社の魅力はどういったところにあるとお考えでしょうか?
熱量の高さと、そこにロジカルさが乗っていることだと思います。事業拡大に伴ってメンバーの配置を柔軟に見直しながら、より質の高いアポを供給できるよう試行錯誤されていて、それができるのはスタートアップの強みだなと。大手の営業代行会社と比べても、社内の施策の検討から意思決定までが早い点は魅力ですね。
7. どんな企業に勧めたいか
最後に、これから外部パートナーの活用を検討される企業へのメッセージをいただきました。
——弊社を勧めたい企業様のイメージはございますか?
優先順位をつけるなら、事業拡大フェーズの企業さんが中心かなと思います。商談数をたくさんこなしたい段階から、少しターゲットを絞って中堅から大手を狙っていきたい、という同じようなSaaS商材の方々ですね。ある程度自社にナレッジが溜まっていて、「この領域を拡大したいけれど伸び悩んでいる」という状態のときに、ぴったりなんじゃないかと思います。
編集後記(COELU側の締め・任意掲載)
外部パートナーへの発注で最も失われやすいのは、時間でも費用でもなく「事実」です。何件動いたのか、どんな言葉が刺さり、どこで断られたのか。その一次情報が返ってこないまま、感覚値の報告だけが積み上がっていく——東海理化様が前任体制で直面されていたのは、まさにその状態でした。
東海理化様、顧客事例インタビューのご協力、誠にありがとうございました。